心地よい庭とくらす ⑤デッキとテラス
<くつろぐ空間広がる>
庭を楽しむ日々を、比較的簡単に実現できるのが、建物と庭の接点としてデッキやテラスを設ける方法です。そこにできたスペースをリビングの延長として利用すれば、生活空間も広がります。
ただ、せっかく作ったのに物干し場や物置と化してしまわないように、自分のライフスタイルや使い勝ってをしっかり検討されてから作ってください。
デッキは、左右どちらかに固定式のベンチを作れば、それほど広くなくても7、8人で利用できるようになり、広さを有効に使えます。
テラスは、家と行き来する時に「よいしょ」と感じるような段差があると、庭に出るのがだんだん面倒になります。テラスの高さは建物の床と地面との中間くらい、やや高めの位置に設定すると利用もしやすく、建物と庭との一体感も生まれてくると思います。
デッキやテラスに置きやすいテーブルは、折り畳み式のものが良いでしょう。利用しない時には端に寄せておけば、室内から見る庭の景色を邪魔しません。
また、本県のように日差しの強い地域でも、デッキやテラスの周りを囲むように落葉樹を植えれば、茂った葉が木陰をつくって、夏でも戸外でくつろぐことが可能です。逆に、冬は葉を落すため、晴れた日は穏やかな日差しがさしこみ、暖かで心地よい時間を過ごせると思います。
この春、オープンガーデンを開いたお宅では、天気がよい日曜の朝など、テラスで朝食を取ったり新聞を読んだりしているそうです。
久富作庭事務所 久富正哉 (宮崎県)
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