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心地よい庭とくらす ㉓庭石

<色より形や表情優先>



 私がこの世界に入った35年ほど前には、随分たくさんの立派な庭石が使われていました。

 きれいな緑色をした「米良の青石」が有名で、少し古い造成団地では、石垣などに惜しげもなく使われているのを、今も目にすることがあります。河川から石を採集することが規制されてからは、出回る量が激減したことや、きれいだった色が経年変化で黒ずんでくることもあって、最近ではほとんど使われなくなりました。今は石の色よりは、形の表情を優先して、目的に合うものを選ぶことが多いようです。

 都農の山から出る「都農石」は、土色で角張った形が特徴の山石。高鍋町にある舞鶴城のお堀には、都農石を使った美しい石積みがあります。大きい石も豊富ですが、アプローチやテラスなどに使う平らな板状の石や、石積み用の小ぶりな石も採石場などに出ています。

 馬ケ背がある日向市周辺では、柱状節理の岩山をダイナマイトで崩し、建設・土木用の大小さまざまな石を運び出しています。石にこだわりのある庭師たちは、採石場に山積みされた中から、一日がかりで好みの石を探しだし、トラックの荷台いっぱいに手積みして、その石が使える庭を想像しながら、宝物のように持ち帰ります。

 こういう自然石を使い、手間暇かけて形にする仕事は、工業製品があふれる時代、少なくなってきています。こんな仕事の機会が少しでも増えれば、これからの庭作りを担う若手にとっても、技術の継承ができて有り難いのですが。



久富作庭事務所  久富正哉  (宮崎県)




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