2020/01/06「我思う、故に我あり」
社長交代をして2年目の新年を迎えた。
この1年の、自身の仕事環境の変化と、社会の労働観の変化はめまぐるしいものがあった。
人口減少やテクノロジーの進化、
人工知能、キャッシュレス、
経営環境は急激な変化が起きている。
必然的に経営のやり方も変化した。
人の道徳観は変わらないだろうが(信じたい。)
その実践方法は次々と更新されていき、どこまで行くのか焦りもあるが、楽しみでもある。
国が推し進めている「働き方改革」にも多少の疑問はあるものの、
企業は都合の良い解釈のもと、それぞれが動き出している。
自宅でのテレワーク、副業の勧めなど悪くはないが、
兼業する従業員の肉体や精神の疲労までは心配しても口出しはできない。
本業より副業が忙しく、本業で居眠りばかりするようでは本末転倒。
誰が責任をとるのか・・。
さらに労働時間削減についても
「労働は悪」と勘違いされることのないようにしなければならない。
そもそも、働き方改革の本質は何か?
「業務の効率化と生産性」だというが、
ただ単に時間外労働を減らしたり、休暇を増やしたりすることが「働き方改革」の趣旨ではなく、同じ労働価値をより短い労働時間で実現する「効率性の向上」というのが本来の目指すべき姿であるのに、
残業が減り、家計に響いて困窮している人もいると聞くと、
働きたい人は働き、休みたい人は休むことを推奨するものでなくてはならない。
仕事を通して、
顧客や社会のために働くことが楽しいと感じられること。
職場を通して、
人間関係の学びを得られること。
経営者はそれを育まなければならない。
デカルトの名言
「我思う、故に我あり」
心と体を分離し、また世界を分類・支配する対象物としての集合として捉える二元論の思考だが、
わかりやすく1本の木に例えてみると、
1本の木は、幹、枝、葉、花の「集合」ということになる。
だが、ここに「根」の存在が忘れられている。
仏教の「相互依存」という考え方は
「根が雨水を吸収し、太陽の光により芽が出て、枝葉が広がり、花がつぼみをつけ、花や果実が形づけられる。
太陽は植物に光を与え、植物は鳥に果実を与え、鳥は種を運び、種は自らを土に与え、そして土は種に命を与える。」
全てが繋がって循環しているのだ。
そこで今年のキーワードは
「互いが生じ合う関係」
(相手を尊重し、互いに支援し、助け合う。)
自分だけで存在することはできない。
他者の存在があって初めて存在が可能である。
だから
「君思う、故に我あり」
今年もよろしくお願いします。
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