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なんでんかんでん

2015/03/10送る言葉

半世紀を生きてくると
年々、葬送の場面に居合わす事が増えてくる。
先月も近所の家庭の葬儀に参列した。
重い話題ではあるが、感動したので記した。

遺族の挨拶は 涙を誘うものだが
ああ、なんてすばらしい父娘だったのだろう。
と感動する挨拶を聞いた。

5年前に母親を亡くし、
そして今度は父親を亡くした娘さんが
喪主を務めた。
彼女の挨拶は、まず、参列していただいた親族、
友人、仕事関係、ご近所それぞれに感謝の言葉をのべ、
父親との最後のやりとりを披露した。それは、

亡くなった父に 三つの言葉を掛けました。
一つ目は
"がんばったね"
認知症の進む中、施設での生活やリハビリ、
亡くなるまでの病状との闘い、それらのすべてに
"おとうさん、よくがんばったね"

二つ目は
"ありがとう"
自分をこの世に誕生させてくれてありがとう。
育ててくれてありがとう。
いつくしんで愛してくれてありがとう。

三つ目は
"大好きだよ"
おとうさん、私はお父さんが大好きだったよ。
これからも大好きだからね。
施設に見舞いに行き、帰るときにもいつも 
"大好きだよ"と言いながら別れたんだと。

ああ、なんてすてきな親子だったんだろう。
"大好きだよ" と言う娘の言葉に 
父親は満面の笑みで帰っていく娘を見送ったのではないだろうか。
やさしい、穏やかな親子の姿が見えるようだった。


この世に生まれたからには、いずれそれぞれの立場に立つことになる。
大好きだよ と見送り、 大好きだよ と見送られたいものだと思った。

母親を亡くしたあと、父親もちゃんと見送るのが自分の務めと
しっかり心に留めて気丈にしていた彼女。
悲しい、さびしい思いを抱いてるはずの彼女が、素敵に見えた。
大きな役目を終えて、肩の力をぬいて
これからもっと素敵な人生を歩んで欲しいと思った。


鹿児島営業所  鹿児島園材   田中

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